売れる人、売れない人 不動産営業の差① ~顧客は『誰が言うか?』で契約するか決める~
こんにちは、不動産業界特化型人材コンサル企業 株式会社SpinLead(スピンリード)代表の高橋 友也(たかはし ともや)です。
今回は『売れる不動産営業』と『売れない不動産営業』の差を付けるポイントについて解説していきます。
4月に入社した新卒もそろそろ一人で営業を始め、うまくいく、いかない人が分かれ始める時期かと思います。
改めて、上司である皆さんが指導する際のポイントになるような内容をお伝えしていきます。
『どう提案するか?』<『誰が提案するか?』の方が大事
そもそも売れない営業に育ててしまう一番の要因が、物件の紹介方法だけを取り扱うロールプレイングです。皆さんの会社でもおなじみの先輩社員が顧客設定を用意して、新人社員がヒアリングをしながら、物件を紹介していくよくある流れです。
ロールプレイング自体は決して、悪い取り組みではありませんが、一番の問題は『物件の紹介方法』についてばかりのフィードバックをしてしまう点です。
下の図をご覧ください。
ネット社会が発達した今、顧客は必ず『前提条件』を持って、商品を購入しに来ます。
〇〇駅 徒歩7分以内 1LDK 賃料8万とポータルサイトを見ながら、自分なりの借りたい条件を決めて来店します。条件通りの物件があれば、そのまま紹介することで決まりますが、多くの場合は少し条件が合わない、現地に行ってみたら違ったなど、決まらないケースがほとんどかと思います。そして、多くの場合は、思った以上に条件を妥協しなければいけないケースが多く、不動産営業において、条件を緩和してもらう力≒定義付けは非常に重要なポイントです。
では、条件の緩和をする上で重要なポイントは何でしょうか?
これこそが、実はロールプレイングで一番の落とし穴になっているポイントです。
顧客は目の前の出会ったばかりの営業よりも、ネット≒ポータルサイトを信じています。相手の前提条件を変えるためには、『信頼』の構築が不可欠です。論理的な説明や上手な話し方よりも重要なことは、『誰が言っている情報なのか?』なのです。
インターネットが発達する前は、顧客に全く情報がなく、営業の言う事を聴くことしかできませんでした。しかし、インターネットの発達と顧客のリテラシーの成長により、顧客と営業の情報差がより少なくなりました。目の前の営業が正しい情報を教えてくれているのか?顧客は営業を疑うところからスタートするようになりました。
だからこそ、『条件緩和』をするためには『信頼』が重要となったのです。
そして、『信頼』は
『友好』=人として好きか?
『権威』=不動産のプロとして、信頼できるか?
この二つの点で評価されて決まります。
『友好』は、商談中の世間話やお互いの共通点を見つける、身だしなみや話し方など、コミュニケーション全般における評価です。そもそも、営業以前に人として、好かれるかどうかは、営業力にとって非常に重要なポイントです。
『権威』は、不動産のプロとして、顧客の悩みや不安を解消する専門性に対する評価です。権威の評価は、自己満足のアドバイスをするのではなく、顧客が求めているアドバイスをどれだけ商談中にしているかで決まります。
皆さんがロールプレイングで本当にフィードバックすべきポイントは、『友好』と『権威』の評価を上げるコミュニケーションをどのように行っているか?なのです。
物件のおすすめの仕方、紹介する物件はもちろん重要です。ただ、全く同じ提案をしても契約する営業と、できない営業がいます。その差は何でしょうか?
それこそが、まさに『信頼』≒『誰が提案しているか?』の差なのです。
・『誰が提案しているか?』が重要
・信頼の獲得が条件緩和には必要
・信頼=友好×権威
・商談中に友好と権威の評価を高めるコミュニケーションを多くとる
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